これが最後の「Eクラス」。有終の美を飾るスーパーな完成度は「Sクラス」並み
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:メルセデス・ベンツAG 79
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:メルセデス・ベンツAG 79
メルセデス・ベンツがアッパークラスとして初めて世に出したモデルは1953年のW120だが、現在「Eクラス」と呼ばれるモデルの誕生は今から28年前の1995年に登場した「W124」であった。このシリーズはミリオンセラーと呼ばれるほど好評で、2016年には5世代目の現行Eクラス「W213」 が誕生して現在に至っている。
最近ではメルセデス・ベンツの電動化計画によってEクラスのBEVバージョンである「EQE」が登場しているが、もちろんICE(エンジン車)シリーズも健在で、今回フルモデルチェンジを受けた。ただしこのEクラスはICEプラットフォームに構築された最後のモデルとなる。
6世代目にあたる「Eクラス」(W214)はデザイン、内容共にまさにスモール「Sクラス」のようなレベルで登場した。
>>Eクラス(現行型)ってどんなクルマ?
>>Sクラス(現行型)ってどんなクルマ?
>>Eクラスのユーザーと専門家の本音はこちら
>>Sクラスのユーザーと専門家の本音はこちら
サイズは全長4.95×全幅1.88×全高1.47mとわずかに長く幅が広がったが、ホイールベースは2.96mで22mm延長されている。またトランク容量は旧モデルと変わらずエンジン車が540L、PHEVは370Lとなる。
ニューEクラスにはAMGライン、アバンギャルド、エクスクルーシブの3種類のラインが用意されており、まず、エクステリアデザインだが全体のシルエットはSクラスのように長いフロントから流れるようなラインをもった3ボックスリムジーンで、Cd値は0.23である。
フロントグリル(本物のラジエターグリル!)周辺はブラックパネルが貼られ、そこには伝統的なメッキバー仕上げあるいは、スリーポインテッドスターの2種類がはめ込まれ、照明付きのフレーム両脇には上下にデイドライビングライトをもつLEDヘッドライトがレイアウトされている。このヘッドライト内には上部に眉毛のような、そして下部には2灯式ライトの名残を思わせる2本のラインがレイアウトされている。
リアコンビネーションランプは全く新しいデザインで、ユニークな星形のライトが輝く。やや気になったのはドアミラーの位置で、相変わらず昔三角窓のあったAピラーの根元から生えている。この場所は僅かな面積ながら斜め前方の視界を若干ではあるが遮ると同時にドアマウントに比べると安易なソリューションに見え、デザインもスマートではない。
ドアミラーはSクラスのようにタッチするとせり出すリトラクタブルタイプで、非常にしっかりしたグリップを引いてキャビンに入る。プレスキットではヘッドルームが5mm高く、肘部分が26mm広くなったと記載されているが、もちろん気が付くほどではない。
室内のハイライトはインフォテインメントシステムだ。Sクラスが採用する全幅約1.41mの「ハイパースクリーン」ではなく、「スーパースクリーン」と名付けられたEクラス用スクリーンは中央に標準の14.4インチ、その右側にはオプションの12.3インチのディスプレイが並んでいる。
当然ドライバー正面にも同じ12.3インチのコックピット画面が用意されている。また搭載されるOSは3世代目のMBUXで、より大きく見やすくなったアイコン、アップグレードされた音声認識機能などが特徴だ。ビデオ会議への参加も可能だが、走行中はもちろん音声だけの参加に限られる。
>>比べてみると…現行型Eクラス(16枚)の公式画像はこちら
>>比べてみると…現行型Sクラスの公式画像(32枚)はこちら
発売時に用意されるモデルは合計4機種。エンジンモデルは15から17kWへパワーアップされたスタータージェネレーターを搭載する48VのMHEVを搭載。
・E200|システム出力227ps|4気筒ガソリン+48VマイルドHV
・E220d|システム出力313ps|4気筒ディーゼル+48VマイルドHV
続く2台は共に129馬力の電気モーターを搭載したPHEVで共に25.4kWhの電池を搭載し航続距離は100kmを超える。
・E300e|システム出力313ps|PHEV
・E400e|システム出力380ps|PHEV
>>Eクラス(現行型)のグレードごとの価格やスペック情報はこちら
>>Eクラスの気になる点は? みんなの質問はこちら
組み合わされるトランスミッションは全て9速オートマチックで、ハイパワーモデルには4マチック(4WD)も用意される。もちろんセダンの他にTモデル(ワゴン)、クーペ、カブリオレも計画されている。
6世代目のEクラスはデザイン上では好評だった先代の流れを汲んだキープコンセプトだったが、その内容、インテリアデザインやデジタル機能は確実にアップデートされていた。その結果、“ラストEクラス”として有終の美を飾るのに相応しい存在感と価値をもったモデルになることだろう。
ドイツ国内でのデリバリーは今年の秋からだが日本での発売時期や価格についてはこの原稿を書いている時点ではまだ発表されていない。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
え、キャリイがジムニー並みのオフローダー!? フツーの人が軽トラを買うワケ
MINI、日本初公開モデルをお披露目!東京・渋谷で試乗もできる体感イベント開催
フィアット「500(チンクエチェント)/500C」国内販売終了。累計販売13万台の人気車
いよいよガソリンはリッター200円に!? 補助金の終了が間近に迫ってきた!
1900馬力のピニンファリーナ「バッティスタ」と10台限定の「B95」が日本上陸! イタリア大使館でお披露目された超弩級ハイパーカーとは
日産エクストレイルがマイナーチェンジ。合わせて90周年記念車をリリース
カマルザマン「ドライのマップに変えた」と雨の決勝でベテランの技。Team Frontierは8耐トライアウト首位通過
急きょ出場のデビュー戦でファステストラップの爪痕「シングルシーターでも速いことを示せた」バーニコート/SF第2戦
可能性は感じる ケド「宿題」も多い オモダ5 プロトタイプへ試乗 1.6Lターボの新型SUV
過去最高! 2630台を3カ月で販売したランボルギーニが2024年も好調な業績を維持している理由とは
深夜バス相次ぎ廃止 一般系統も“整理”へ 京成バスダイヤ改正
1200馬力超え“V12”搭載! 「クワッド“バイク”」世界初公開! バイクとクルマ混ぜちゃった! パワーウエイトレシオ1kg/hpの“絶叫マシン”「エングラー V12」英で発表
「シエンタ」が商品改良。変更点は少ないが、ハイブリッド7月、ガソリン8月と納期が大きく改善
イタリア語で「12気筒」を意味する新型フェラーリは「デイトナ」似。SDGs時代もV12は不滅?
【円安効果はごく一部!】国産自動車メーカー好調の理由は日本お得意の“着実な積み重ね”にあった
【今わかること比較】走りと後席の快適性は新型「フリード」優勢。「シエンタ」に勝る点、劣る点
【VIPの隠密仕様】アルヴェル4人乗り「スペーシャスラウンジ」準備中。目立ちすぎLMより本命
【装備充実】ミドルサイズSUV「F-PACE」にジャガー90周年特別仕様車を追加 917万円から
スバル「レガシィ」生産終了。あなたが最も印象に残っているのはどのモデル?【写真でチェック】
三菱の軽EV「eKクロス EV」一部改良。グリーンやライラックのお洒落系カラーも登場。価格上昇は控えめ
「ランドクルーザー250」のおすすめグレードとは? 長く乗りたい人は“ナビ選び”に注意!?